須田悦弘コラム 

ベースを歌う しばらく間が空いてしまいました。

こんにちは、須田悦弘です。

今日は、超初心者の方に役立つと思われることを書きます。  

スカイプ等の講師として、いままで沢山の方々の沢山のデモ音源を聴いて参りました。 その中には、このままじゃ100曲作っても1000曲作っても、 作曲が出来るようにはならないな、と思わせるものがあります。  

世間には、「とにかく作れ!しぼりだせ!」というような事務所があるようですが、 人によっては効果的ですが、先に述べたようなタイプの人には全く効果がありません。 そればかりか、作れば作るほど、体力とモチベーションと希望が奪われるでしょう。  

その人がどちらのタイプなのかは、イントロの4小節を聴けば分かってしまいます。 色々な言い方があるのですが、一言にすると、音の相対関係が取れているかどうか、です。

その前提となるのが、ベースラインを理解しているかどうか、です。  

いつもそこで悩む!という人、いらっしゃることでしょう。 思い当たる方は、とにかくベースラインを耳コピしてください。 無理だ!と思うかもしれません。でも、歌のメロディは耳コピできますよね。 カラオケで、よく知っている曲であれば、最初の1音がわかれば、 あとは楽譜がなくても歌えるとおもいます。 ベースラインだって、ベースが奏でているメロディです。出来るはず! 何度も聞いて、頭の中からドラムやギターや歌を消して、 浮かび上がってくるベースを一所懸命に探す。これをやってみてください。  

曲を聴くときに、歌のメロディーを聴くのは、音楽を楽しむ人がすること。 作曲が上手くなりたい人が聴くべきはベースです。 聴こえてきたら楽器で弾いてみる。弾けない人は、声に出して歌ってみる。 これをやっているうちに、ベースと歌の関係が分かってきます。 すると、今まで自分が作ってきた曲が、4小節でダメな理由に気づきます。 ということは、嫌でも必ず脱皮することができます。   作曲出来るかどうかは、歌のメロディを作れるかどうかじゃなくて、 ベースラインを作れるかどうかだ!と言ってしまっても良いかもしれません。  

ベースを声に出して歌ってみる。

是非、お試しください。

ではでは、また来週。

須田悦弘  

 

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須田悦弘コラム「メロディ」って何でしょう。

皆様こんにちは、須田悦弘です。

今日は、メロディって何?と、あれこれ考えてみようと思います。

ちょっと、初心者の方々には耳が痛いかもしれませんが、 噛み応えのあるコラムにするために悪者になる覚悟で書いてみます。

  作曲家、というと「メロディメーカー」なんて言葉がありますが、 以前も書きましたように、私は自分を「メロディメーカー」とは思ったことは一度もなくて、 そう呼ばれることに対して、若干の違和感があります(贅沢です、スミマセン)。 でも、本心だから仕方ないんです。この場なので本音を書きました。

  先ず、以下の動画をご覧ください。 youtu.be/MFMxpcVQDWc  (add  https://) これは、私が講師をしている「Music Planz」のセミナーで使ったものです。   言うまでもないことですが、ピアノ+ストリングスの音色で 「ドファソド」と鳴っているのが、メロディですね。 それに対して、4種類のコード進行をつけてみました。

  これ、どこまでが作曲家のお仕事でしょうか。 メロディメークが作曲家のお仕事なら、ドファソドを作ることです。 あとはアレンシャーのお仕事、ということになってしまいます。 作曲家、こんな楽で良いはずがありません。  

全ての音符を組みあげることが、作曲家のお仕事だと私は考えています。 先の動画ですが、1~3は、理論を勉強しなくても、楽器経験者ならすぐに作れます。 楽器を経験せずにいきなり作曲をはじめた人は、この段階で「鳴ってはいけない音」 アボイド・ノートを堂々と鳴らしてしまうことが多いように感じています。  

同じメロディでも、支えるベース、コードによって、どうにでもなります。 明るいのか暗いのか、春なのか夏なのか。アツいのかクールなのか。 童謡なのかアダルトなのか。出会いなのか、別れなのか。 そうやってできあがった曲に、感情が宿ります。   最低限の技術を持っていることが大前提で、 その上に「個性」「感性」というものが語られるべきなのです。 動画の1~3は個性ではなく、最低限=誰がやっても同じ。 動画の4が、私の個性、感性ということになるんじゃないかと思います。  

最低限が出来ずにベースとコードとメロディが間違った音程になると、 何の感情も発生せず、ただ聞き苦しくなるだけです。  

是非、最低限の技術を身につけて、作曲していただければと願います。

ということで、今週はこのあたりで失礼いたします。

また次回!  

須田悦弘